星野長太郎と新井領一郎

                                         

第42話「世界に賭ける糸」その1 からの続きです。

そして星野長太郎は、楫取素彦の家に
自分の弟・新井領一郎を連れてきました。

この新井の孫娘こそ、
後の中日大使のエドウィン・ライシャワーの妻・ハルでした。

星野・新井兄弟は、アメリカに渡航し
現地に会社を設立することを考えていました。

日本は、西洋諸国と対等に
渡り合える国に生れ変らなければならない。
そのために新たな販路を切り開きたい・・
と、考えていたのです。

そんな兄弟二人に、楫取は県令として
できるだけのことをすると約束します。

この青年の熱い志を聞いた楫取は、
吉田松陰の志と重なり、
なんとか夢を叶えてあげたい
と、思ったからでした。

 


 

敏三郎の死

そんな折、県庁に届いた
萩の母・滝からの手紙を持って
楫取が帰って来ます。

敏三郎の様態が
悪化していたということだったので
美和は、萩に戻ります。

美和が萩に戻ると
敏三郎は、美和の顔を見て
安らかに息を引き取ります。

敏三郎が亡くなり、悲しむ滝に
いつも笑顔で敏三郎から
美和も家族も励まされていた言います。

滝は、敏三郎が大事にしていた
松蔭の脇差を美和に渡し、
群馬に帰るように言います。

群馬に戻った美和は、
脇差を、寿に渡します。

二条窪に用水路が引かれることが決まったと
楫取が、美和に話します。

敏三郎の書いた図面を基に
工事が行われる事になったのでした。

敏三郎を想い出し
「良かったね」と呟く美和でした。

 


 

新井領一郎の渡米

そして、県庁では、
新井のアメリカ行きを
楫取は提案しますが、
職員は一同に反対します。

一方、美和は阿久沢からの香典に気付き
敏三郎の香典返しを持って、
阿久沢商会に向かいます。

美和が阿久沢商会に着くと
そこには、楫取がいました。

アメリカに生糸を直に売るため
その渡航費用を県で工面することを
職員たちを説得してもらいたいと
楫取は阿久沢権蔵にお願いしていたのです。

事情を知った美和も
楫取と一緒に頼み込みます。

阿久沢は断っていたのですが、
阿久沢の妻・せいが出てきて
力になるよう阿久沢に言います。

阿久沢は、しぶしぶでしたが
楫取と美和の頼みを受け入れ
協力してくれる事になりました。

こうして、渡米費用の算段もつき
新井の出発の日は
明治9年3月10日と決まりました。

楫取にあいさつに来た新井に、
寿は、松陰の形見である
脇差を託し、兄の魂も
アメリカに連れて行ってくれと頼みます。

 


 

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