県令と富岡製糸場

                                         

美和は、姉・寿とともに
楫取素彦が県令となった
上州・群馬の地に降り立ちました。

到着したのは、立派な屋敷で
屋敷にいた女性たちが
美和と寿に、一斉におじぎをして
出迎えてくれます。

最初に出迎えてくれたのは
追い剥ぎから守ってくれた女性だと、
その時、美和は気が付きます。

この女性は、楫取の部下の
勧業課長の阿久沢権蔵の妻・せいだったのです。

そして、出迎えてくれた女性たちは
全員、県庁職員の妻たちでした。

そこには、豪華な料理が用意されていました。

美和が、お酒は遠慮すると
女性たちは笑います。

寿が、女性たちにお酒をすすめると
男性に負けない飲みっぷりでした。

勧業課職員の鈴木栄太郎の説明を聞きながら
街を歩き、楫取が屋敷に帰ります。

 


 

冷たい反応

そして、県庁にて、楫取は、
県令に赴任した抱負を、職員たちに語りますが、
職員たちは、どことなく白けた雰囲気です。

一方、美和は楫取の元に届いた
着任祝いに届いた品々を返すために
一軒一軒、訪ね歩いていました。

しかし、品々を返された人たちは
誠意と受け取らず
「好意を返された」「偉そうに・・」
と、不満のようです。

 


 

阿久沢権蔵

そんな折、美和は阿久沢権蔵と出会います。

阿久沢は、勧業課課長で
県庁に登庁しますが
職員はみんなペコペコしています。

そして、阿久沢と楫取は対面します。

楫取は、阿久沢に
製糸業関係の書類を見せて欲しいと頼むと
書類を楫取に見せていない・・と
職員は、阿久沢から一喝されます。

しかし、それは、
すべてを意のままにしたい
阿久沢の本音ではありませんでした。

その晩、楫取も美和も
よそ者扱いされていることに
少し凹んでいるようでした。

そんな時、寿は、二条窪での
初めての百姓の苦労話をして
「せわあない」と笑い
二人の心は楽になるのでした。

 

 

富岡製糸場

その頃、東京の明治政府では
木戸孝允と伊藤博文が
楫取の心配をしています。

明治5年に開設した富岡製糸場
日本初の官営の機械製糸工場でした。

楫取は、その立派な建物を視察し
感動します。

その時、この工場を見学したがっている
星野長太郎という青年を見かけ
楫取は、その星野を誘い、
一緒に工場の中を見て回ります。

見学が終わると、星野は楫取に
日本の生糸は世界一の品質なのに
諸外国に不当に安く買い叩かれている話をします。

当時、生糸は、外国の商人を通じ
世界に輸出されていました。

そこで星野が楫取に提案したのは
アメリカ国内に会社をつくり
直接、輸出することでした。

そうすれば、利益は日本のものとなります。

第42話「世界に賭ける糸」その2 へと続く。

 


 

コメントを残す