「沙汰」「と百合之助、寅次郎は野山獄へ

                                         

第4話「生きてつかあさい」その1 からの続きです。

嘉永7年(1854年)8月25日
小田村家に長男・篤太郎が誕生。

その翌月、寅次郎へ幕府からの沙汰が言い渡された。

寅次郎は死罪を免れ、国元での蟄居となったと
伊之助からの報告を杉家の家族は聞きました。

ペルリ(ペリー)が寅次郎の勇気に免じて、
寛大な処分を幕府に口添えしてくれたためであった。

杉家が、心からほっと安堵する中、
伊之助は、寅次郎を敵対視する
長州藩の椋梨藤太(内藤剛志)のことが
気になるのでした。

 


 

長州藩からの沙汰

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寅次郎の国禁破りの責任を
育み役として負うため、
百合之助切腹を決意してました。

それを察した文が
百合之助の元にかけつけ
胸の内をぶつけます。

文 

何でです?
ご公儀は、寅兄様をお許しになりました。
いまさら父上が身代わりになる云われなど・・・。

百合之助

身代わりではない。
すべてが終わった今だからこそ、
父として始末をつけねばならんのじゃ。

寅は寅の大義を生きた。
それでええ。

じゃが、いくら大義を貫こうと掟は掟。
国の法を破った以上、
いずれその責めは誰かが負わにゃならん。

だからといって何で父上が? 
』役ゆえでございますか?

百合之助 

わしゃ、わしは凡庸じゃ。
  
才もなけりゃ、金もない。
異国へ出ようちゅう勇気もなければ、
文之進のように、
己が憎まれる覚悟で子をしつける強さもない。

こういう形でしか
お前たちを守ってやれん。

うちこそ何一つできん。

寅兄様を助ける事も、
父上の力になる事も。

百合之助

お前、寅兄が好きか?

好きです

百合之助

ならば、お前は寅を守れ。

寅は弱い
己のつまずきをまだ知らん。

寅には寅を守ってやれる者が要る。

お前は強い
己の弱さを知っちょる。

お前ならできる。

 

そこへ梅太郎が来て、
寅次郎は野山獄につながれることになったことと
百合之助の切腹願いは差し戻されたという
長州藩からの沙汰を伝えます。

 


 

寅次郎、野山獄に入る

 

こうして、罪人駕籠に乗せられて、寅次郎は萩に戻り、
未だ生きて出た者はいないと言われている野山獄につながれます。

「あんなに旅の好きな子やったのに・・・二度と外へ出られんなんて。」

そう言う母・滝に、文は言います。

寅兄様が言うてました。

書物は人じゃ。
読めば古の人にも会える。
海の向こうを知ることができる。

兄上が牢から出られんというんなら、
うちが兄上の手足になります。

外のことは、うちが見て、聞いて、
兄上にお伝えします。

そうすれば兄上は海も渡れる。
異人にも会える。

学ばなくては・・・
兄上と同じくらい

百合之助の言葉を受けて
寅次郎の力になろうと、文は決意したようです。

 


 

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