百合之助のひとりごと

                                         

第34話「薩長同盟!」その1 からの続きです。

一方、杉家では
美和の「小姓」探しの話題をしています。

父・百合之助も、
美和の重いお役目に満足気です。

外では、杉家の子供たちが寿と
『孟子』を諳んじながら
仕事をしています。

そんな様子を見ていた百合之助は
「もう何の心配もない
何も思い残すこともない」
と、ポツリと呟きます。

それを聞いた家族たちは
まだ心配事がある・・・と
明るく言います。

 


 

桂小五郎の復帰

そんな中、ついに桂小五郎が
藩政に復帰しました。

それから、下関の料亭にて
坂本龍馬、小田村伊之助、桂小五郎の三人で
薩長同盟」について話をします。

長州は今や藩内一和、
新たに投入された砲兵団は、
兵学者・大村益次郎によって
西洋式に訓練され
皆、士気は高い・・
寄せ集めの征長軍に負けるわけがない・・
と桂は言い、龍馬の腹を探ります。

すると、龍馬は、
銃はまだゲベール銃じゃろと言い、
もっと優れているミニエー銃のみならず
蒸気船まで、亀山社中を通じ、
薩摩名義で手に入ると
薩長同盟」のメリットについて
桂に諭します。

 


 

椋梨藤太の最期

山口に戻り、伊之助は美和に、
龍馬の話をします。

龍馬が美和を覚えていたと伝えると
美和は懐かしそうでしたが、
薩長同盟」には賛同できないと話します。

薩摩に追い詰められ命を落とした
夫・久坂玄瑞のことを思うと、
美和は、どうしても許せないのでした。

伊之助は、美和に謝ります。

そして、美和の気持ちを理解した上で
野山獄で捕らわれている椋梨藤太に
会った話を、伊之助はします。

伊之助は、自分の政敵というだけで
次々と罪なき忠臣の首を刎ねたことを
椋梨に責めますと、椋梨は言いました。

どうか同じ罪を犯さぬよう。
私と共に捕まった11人は何の罪もない。
私一人を罰せよ。
全ては私の独断。私一人を斬首せよ

伊之助は美和に続けて言いました。

「その目を見て、
彼もまた武士なんじゃと・・

真っ直ぐ只ひたすら
己の道を歩んだ男なんじゃと・・・

じゃから決めた。
許し、最期の望みだけはかなえてやろうと。

許すことで相手の道が見え、
わしもまた踏み出せる・・一歩前へ。

許すことは・・

踏み出すことじゃ、明日へと・・」

椋梨のその願いは聞き届けられ、
椋梨藤太は藩内動乱の責めを負い、
一人斬首とされたのでした。

 

 

百合之助の死

それからある日、
美和が興丸を子守っていると
寿からの手紙を鞠が持ってきます。

百合之助の死を知らせる手紙でした。

「寅・・・そこにおったか」と
百合之助は松蔭に呼びかけ、
家族に見守られる中、
安らかに逝きました。

「大丈夫 ! 美和ならもう心配ない。
自分の足で歩き出した。
自ら道を開き、歩き出した」
・・と、百合之助が言っていた旨が
その手紙には書かれていました。

 

 

西郷のドタキャン

一方、下関では
伊之助、桂、龍馬は
西郷吉之助を待っていましたが、
西郷は、ドタキャンし
京へ向かってしまいます。

「さすが西郷殿、
人を愚弄するのが余程、好きらしい」
と、桂は怒ります。

「西郷どんは信念の男じゃき。
この同盟に賭けちゅう。

命に変えてでも藩をまとめると
約束してしてくれちゅう」
と、龍馬が桂をなだめるも

「坂本さん、この話は、なしじゃ。
行きましょう、小田村殿」
桂は、そう言って、
部屋から出て行ってしまいます。

第34話「薩長同盟!」その3 へと続く。

 


 

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