椋梨藤太、失脚する

                                         

元治2年(1865)、萩城にて、
梅太郎は藩主・毛利敬親に、
戦をおさめるために会談、
椋梨藤太らを排し、政を改めることを
提言します。

 


 

都美姫の口添え

会談を終えた梅太郎は
廊下を戻っていると、
都美姫が待っていたため、
あわてて座ります。

「殿がすべて預かられると。
戦は終わりでございます」
と報告すると、都美姫は喜びます。

都美姫にお目通りの口添えを頂いたことを
梅太郎が都美姫に礼を言うと、
都美姫は美和のおかげだと
美和を呼びます。

「このたびは
誠にありがとあんした」
と梅太郎が軽い感じで美和に言うと、
美和は笑ってしまいました。

 


 

諸隊の勝利

椋梨の役を解き、
藩政を改めるという決断は
直ちに諸隊に伝えられました。

品川弥二郎、野村靖、山県狂介ら
諸隊の隊員は大喜びです。

高杉晋作は、軍艦の中で
伊藤利助、前原一誠に
最初に功山寺に駆けつけてくれた
お礼を言います。

 

 

面会を拒まれる椋梨

萩城では、城表で出入りを阻まれた
椋梨が奥御殿から
敬親に面会に来ます。

しかし、敬親は会わないと
心に決めていました。

日出が、刻限のため
お引取りを願うと、
椋梨は、奥へ向かって
突き進みます。

日出が叫んで止めようとしますが、
椋梨はかまわず進み
奥御殿は、騒然となりました。

最後に都美姫が
「ならぬ。殿のご意思である」
と、椋梨の行手を阻みます。

そして、都美姫は美和に
椋梨を送るように命じます。

 

 

椋梨の『志』

渡り廊下、美和は椋梨に
一番聞きたかったことを尋ねます。

「私の兄を貶め、夫を追い詰め、
多くの方のお命を奪った。

それ程までして椋梨様が
守らねばならんものとは
何だったんでございますか ?」

椋梨は答えます。

「政とは変わらぬ営みを守ることじゃ。
それだけに過ぎぬ。
その道を、ひたすら生きた」

しばらくのやり取りの後で
椋梨は言います。

「人ひとりの力など、
所詮大きな流れの中で無力じゃ。
お前も・・私も・・・」

それに対して美和は言います。

「何も持たぬということが
私には力でございました。
おごらず、ただ目の前のものを敬い、
出会う人たちから学び、
そうやってここまで・・・」

そして、美和は椋梨を見送ります。
椋梨が、城で最後に会ったのが美和でした。

椋梨の失脚により、
すべての幕府恭順派は一掃され、
ようやく内戦は集結を迎えることになりました。

第33話「花となるために」その2 へと続く。

 


 

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