美和の奥勤めは久坂への供養 講和で開港 

                                         

第28話「泣かない女」その1 からの続きです。

文と鞠が下関の高杉晋作の宿舎に着きますが
そこには誰もいませんでした。

そこに奇兵隊が現れ、
文たちは取り囲まれます。

そこへ野村靖と品川弥二郎が現れます。

 


 

奇兵隊に取り囲まれる文

野村と品川は、文の持ち物が
お城から高杉へ渡す品物と気付き
見せろと迫ります。

奇兵隊たちはまるで敵を見るような目つきで
文を取り囲みます。

そこへ、小田村伊之助が現れ
講和は殿のご命令じゃ。
つまらん言いがかりはやめろ !
高杉や文を責めるのは筋違いじゃ !」
と諭します。

高杉も伊藤利助も井上聞多も許さん・・
と、品川は言い、野村とともに
険しい表情でその場を立ち去ります。

 


 

文の決意

文は高杉に会わせて欲しいと
伊之助に頼みます。

奥勤めなどせずとも
久坂玄瑞の分も幸せになることが
文にできる久坂への唯一の供養だと
伊之助は文を諭しますが
久坂の無念を晴らしたい
と文は言います。

久坂が命をかけて動かそうとしたものを
その先に見たかった景色を
城の中から文は見たかったのでした。

 

 

高杉の決意

そうして、文は、
交渉の装束を持って
高杉と面会します。

奥に入るのも・・
講和の助けをするのも・・
久坂のためにならない・・と
と言われた旨を文は高杉に話すと

「人になんぞ、勝手に言わせちょけ。
心の内は、ただその者だけが知ればいい・・」
と高杉は言います。

高杉は、この度の講和は
ただ負けを認めて頭を下げるつもりはなく
講和を糸口にして
長州に異国への窓となる港を開きたい
と考えていたのでした。

「異国との真の戦は、これからじゃ。
講和の談判には、また行く。暴れちゃる。
おまえも奥で何ぞやらかしてやれ。
取り澄ましたしきたりや建前なんぞ気にするな。
思う存分、狂うてやれ・・・それも供養じゃ」

高杉は文にそう言うのでした。

 

 

美和

伊之助は、伊予の宇和島藩主・伊達宗城の
助力を得るために出立します。

奥勤めの決心が変わらぬ文のために、
伊之助は、奥勤めの新しい名前として
文に「みわ」という名を授けます。

毛利家の三つの輪の家紋にあやかり、
寅次郎、久坂、伊之助の三人が
いつも見守っている・・という意味で
独り奥勤めに向かう文への
守刀となるようにとの
思いを込めた名前でした。

 

 

講話成立

1864(元治元)年8月14日、
最上の装束を身にまとった高杉晋作は
再び講和に臨みました。

高杉は、賠償金と彦島の借用を退け、
実質的に下関を貿易港とする協定を結びます。

後に英国人通訳・アーネスト・サトウは記しています。
「彼の者は魔王の如く傲然と構えていた」

この交渉をきっかけに
諸外国の日本へ対する脅威は
幕府から雄藩と呼ばれる新勢力へ移って行きます。

その頃、幕府による
長州藩への攻撃準備は
着々と進められていました。

広島から山口へ向かうルートを含む
5方面から進軍する計画が
立てられていたのでした。

そして、長州では、椋梨藤太が
攘夷以前の保守体制に
大きく揺り戻そうとしていました。

 

 

奥勤め、許される

文は、この度の働きにより
都美姫から「美和」という名前が許され
銀姫の御次として仕えることが
できるようになります。

しかし、そんな美和に対して
奥では、冷ややかです。

美和が毛利家を朝敵に追いやった
久坂の妻と知られてしまったからでした。

久坂が起こした戦で親や兄弟を亡くした者は、
美和を仇のように思っていたのです。

けれども、美和は
久坂玄瑞の妻として
決して逃げない!生き抜いてみせる
と、決意するのでした。

 


 

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