下関での異国からの報復 そして奇兵隊へ

                                         

文久3年(1863)5月10日
久坂玄瑞らの異国船への砲撃により
攘夷が決行されました。

250年続いた太平の世は
いよいよ幕末の動乱へと
動いて行くことになります。

異国の戦艦を打ち払った
下関の光明寺にいる久坂たちのもとへ
人々が食べ物や酒を持って詰めかけ
久坂たちは『長州の英雄』ともてはやされます。

これで他藩も長州に続くだろう・・
と、塾生たちは飲みながら有頂天です。

みんなが寝静まった後
「松陰先生は褒めて下さるじゃろうか・・」
久坂はそう言いながら
文の膝枕の中で眠ります。

一方、団子岩で隠遁生活を送っている
高杉晋作は、眠れずに
短銃を手にしながら考え込んでいます。

「久坂様のご活躍、
悔しゅうて眠れんのでしょう」
布団から起き上がって雅が言います。

「分かっとらんのぅ・・
このまま異国が黙っとるわけがない」
と、高杉は呟きます。

 


 

異国からの報復

a-taihou文久3年6月、高杉の睨んだ通り
アメリカ・フランス艦の報復攻撃により
下関は壊滅的な打撃を受けました。
逃げ惑う人や負傷者で光明寺はごった返しです。

こうなると、人々は手のひらを返して
攘夷に対して非難します。

光明寺に戻った久坂は文を見るなり
「すぐに萩に帰れ ! 」と言い放ちます。

何か手伝いたいと思う文でしたが
「ここは戦場じゃ !
女にできることなんぞない!」
と久坂から言われ
後ろ髪を引かれる思いで
文は、下関を後にします。

一方、山口では、藩主・毛利敬親のもと
長州藩の重臣たちが集まっています。

小田村伊之助が、被害状況を報告し
沿岸防備について提案します。

今回の惨敗について、重臣たちからは
久坂に対する厳しい声が上がります。

そして、文が萩に戻ると
萩にも異国が攻めてくるという噂で
人々は、パニックになっていました。

杉家に戻ると、百合之助と梅太郎が
泥だらけになっています。

海岸で「台場づくり」をしていたためで
異国船の攻撃に備えて
土塁を築いていたのでした。

男たちが下関に行って人手が足りないため
なかなか捗っていないようでした。

 


 

高杉の提案

Print久坂は山口に赴き、藩主・敬親に
さらなる軍備増強を訴えますが、
重臣たちは、久坂に対して
厳しい態度を取ります。

そこへ、周布政之助が
高杉を連れて来ます。

「この窮地を脱するには、
異国を見てきた 高杉の考えが
お役に立つかと・・・」

高杉は、藩主・敬親に訴えます。

「付け焼き刃の
軍艦・大砲の増強では
西洋のそれには
とても追いつきませぬ。

今までの戦い方では
到底、異国には敵いませぬ。」

「ならば、どうする ?」と敬親。

「正面からは勝てぬ相手。
ならば、奇策をもって戦う兵を作ります。
名付けて『奇兵隊』」

百姓、町人など身分にかかわらず
戦う志あるものを入隊させる
と、高杉は言います。

重臣たちが異を唱える中、
高杉は続けます。

「武士のみならず、
この長州の男たちを皆、決起させねば
もはや異国から下関の海を守れませぬ」

敬親は、高杉を総督とする奇兵隊の設立を
「そうせい」と許可しました。

会議の後、久坂は周布に
「なぜ、高杉を !?」と詰め寄ります。

周布は、長州の危機ゆえ
高杉を支えるよう久坂を諭します。

伊之助もそこに現れ

「草莽崛起 !!
身分・生業にかかわらず
民が立ち上がるべし」

奇兵隊の趣旨は松陰の唱えた考え方であり
松下村塾の双璧の高杉と久坂の志は同じはず・・
と、伊之助も久坂の肩をポンとたたき諭します。

第22話「妻と奇兵隊」その2 へと続く。

 


 

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