支藩の説得とスワトウの刺繍

                                         

第20話「松陰、復活」その1 からの続きです。

藩主・毛利敬親と小田村伊之助が
京都の藩邸で、茶を点てながら話してます。

破約攘夷について
敬親は、まだ迷いがあるようでしたが
伊之助の言葉で安心します。

そんな伊之助の慧眼に、敬親は
自分のそばで働くように言います。

伊之助は感謝しつつも
まず、岩国、長府の支藩
破約攘夷を徹底させたいと申し上げ
「そうせい」と敬親から許可が下ります。

「時々、寅の言葉が聞きとうなる」
と、敬親はしみじみと言うのでした。

そんな松陰を懐かしがる敬親の話を聞き
杉家の家族たちは大喜びです。

雅は、藩主・敬親に
松蔭の本を献上しては・・と提案します。

 


 

三条実美

a-sanjohその頃、京の久坂玄瑞は、
朝廷側の尊王攘夷派の公卿・三条実美に
破約攘夷を遂行すべく掛け合っていました。

けれども、面会しても、三条が
料理に手を付けようとしないばかりか
一言も口をきかないことを案じ、
久坂は、そのことを女将に相談します。

その時、芸姑の辰路が
三条はよく口の中におできができることを
教えてくれます。

それを聞いた久坂は、医者としての知識で
梅干しとナスのヘタの焼いたものを
三条に出しました。

三条は痛みが楽になったと喜び、
朝廷から幕府に
尊王攘夷を実行させる取り計らいに、
三条が協力してくれる運びとなります。

一方、高杉は、京の藩邸の廊下で
謹慎のため萩へ戻ろうとする
長井雅楽に鉢合わせます。

 


 

伊之助の支藩めぐり

a-choshu長州藩には、
長府、徳山、清末、岩国の
4つの支藩が置かれていました。

伊之助は、久坂が通した
破約攘夷の藩是を徹底すべく
支藩の岩国の吉川経幹を訪ねます。

伊之助は、破約攘夷を訴えますが、
吉川からは断られます。

長州藩保守派の椋梨藤太の差し金でした。

そこで伊之助は
岩国支藩にとって良い条件を出し
吉川に破約攘夷に同意してもらいます。

宿で、伊之助は、兄・松嶋剛蔵に
これまでの経緯や椋梨の差し金、
そして伊之助に会おうともしない
長州藩主の状況を打ち明けます。

松嶋は、伊之助に
長府藩を説得し仲間を増やすよう言い
江戸へ向かいます。

そして伊之助は久坂に手紙を書きます。

久坂殿

長府公を動かすこと些か難儀いたし候。

しかし
『黄霧四塞すといえども蒼天なきに非ず』
寅次郎のこの言葉を信じ
必ず藩を一つにせんと候えば
伏して久坂弟にお願い致したき儀、これあり

「『蒼天なきに非ず』
いかに霧に覆われようと、その上に青空はある」

手紙を受け取った久坂は、そうつぶやき返書を書着始めます。

 

 

松下村塾の復活

ashouka002同じ頃、篤太郎が友を連れ、
松下村塾を訪れていました。

その後、篤太郎に影響され、
松下村塾に集まる若者が
日毎に増えて行きました。

松陰の本が読みたいと写本に訪れる者が増え
手が回らなくなったため
文は雅にも手伝いを頼みます。

退屈は嫌だ・・と断る雅に
高杉晋作の妻と久坂玄瑞の妻しか
松陰の塾は守れない・・と
文は言います。

 

 

スワトウの刺繍

そんなある日、
支藩説得に苦労している伊之助は
久坂からの手紙を文に届けに訪れ、
活気ある松下村塾の様子に驚きます。

文は伊之助に、高杉の上海土産の
スワトウの刺繍を見せます。

スワトウの女性たちが、
異人から伝わったモノを
自分達で工夫を加えて、
その刺繍を誰にも真似できぬように作り変え
今や異人の方が争って手に入れようとする程となり
スワトウの村の女たちが異人に勝った・・
という話を、文は伊之助にしました。

私達にもできることがある・・
と、高杉の土産が教えてくれたので
松下村塾という場所を守ると
決心したと文は言います。

その日を境に、伊之助は
長府藩主の説得をやめます。

藩士一人一人と話し合う道を選んだのです。

「すでに世は動きつつある。
主君が動かなければ
お主らが動く時ではないんか !?」

熱く伊之助は、藩士たちに訴えます。

第20話「松陰、復活」その3 へと続く。

 


 

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