岩倉獄の入江・野村兄弟 牢とツル

                                         

吉田松陰が牢に収監されると
北町奉行所の石谷穆清(いしがやあつきよ)が
その旨を、大老の井伊直弼に報告します。

井伊は、奉行の石谷に
梅田雲浜は松陰との密謀を認めたのか・・
と確認するも、厳しい拷問にも関わらず、
雲浜は口を割らなかったと聞かされます。

「手を緩めるな !
攘夷を旗印に朝廷に取り入り
国を大乱に導こうとする者らを決して許してはならん !!」

井伊は厳しい表情で石谷に厳命しました。

 


 

入江すみ

anoyama萩では、岩倉獄へ投獄された
入江九一と野村靖のところに
文と入江・野村兄弟の妹・すみと
差し入れに行ってます。

入江・野村兄弟は、
自身も投獄の身でありながらも
松陰の身をひたすら案じています。

岩倉獄を出ると
そこには前原一誠が立っていました。

「申し訳ありません。私のせいで、
入江や野村が獄につながれ、先生も・・・」

前原は、すみと文に深く頭を下げます。

「兄はもう怒っては下りませんよ」

自分を責めている前原に文が言います。

前原は入江・野村兄弟に
どうしても謝りたくて
岩倉獄に来たのでした。

その時です。
前原と文は、
家族みんなで落ち着いた暮らしがしたいから
帰って欲しい、二度と来ないで欲しい・・
と、すみから言われます。

(当時の女性が、こんなこと言うわけがない・・
と、思いながら観ていました。 汗)

 


 

久坂玄瑞の励まし

すみから言われたことを気にして
風呂の焚き口の前で考えこんで座っている文に
久坂玄瑞が声を掛けます。

いっそ松陰や松下村塾から離れた方が
幸せになれる人もいるかもしれない・・・
と、そう呟く文に、久坂が言います。

「萩に残された者が、
この先をどねいして生きるかは・・
その者が決めることじゃ。
お前が思い煩うことやない」

その時、久坂が急に叫びます。

「アッチっ !! アッチっ!!」

風呂焚きの火が袴の裾について
慌てている久坂を見て
思わず文は吹き出した。

「・・・それがええ。
お前は笑うた顔がええ。

どねな道に迷うても
それを思い出して戻って来る者がおるかもしれん」

この身は離れていても、
いつも気持ちは文のそばにいるから
寂しそうな顔をするな・・
と、文といっしょに風呂を炊きながら
文の心も温める久坂でした。

 

 

牢とツル

atakasugi001江戸のの松陰の元には
高杉晋作が来ていました。

松陰は、牢獄に入ってから
硯を取り上げられていましたが
高杉が用立てた金子で
牢名主の沼崎吉五郎から
硯を返してもらえたのでした。

「ありがとう。
おかげで、また書き物をすることができます。
の中では『ツル』が全てでね。」

松陰が高杉にお礼を言います。

ツル ?」

高杉が聞き返すと松陰が答えます。

「命ヅル・・金子のことです」

「先生には、
まだまだ教えてもらうことがありそうだ」

嬉しそうに高杉は笑います。

 

 

高杉晋作の縁談

a-hagi一方、萩城では、周布政之助と長井雅楽が
小田村伊之助、高杉晋作の父・小忠太が
集まって話をしています。

御公儀が松陰の何を裁こうとしているのか
全く見当がつかなかったのです。

伊之助も周布も、もっと詳しい情報を
江戸にいる高杉晋作から得ようとしていました。

「晋作には、寅次郎と密に会うてもらわねばの」

周布が、そう言うと
突然、高杉の父が平伏します。

「お待ちください。
誠に申し上げにくいことながら
近々、晋作を江戸から萩へ戻すよう
お取り計らい頂こうと・・・。」

一同は驚くも、高杉の父は
晋作には縁談があると言います。

これ以上は、息子を
松陰に関わらせたくない親心から
思いついた嘘でした。

家に戻るなり、
晋作が二度と離れたくなくなるような
美しく気立ての良い女を大至急探せ・・
と、高杉の父は家来に命じます。

第17話「松陰、最期の言葉」その2
 へと続く

 


 

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