曲げられん御公儀への意見書

                                         

第11話「突然の恋」その1 からの続きです。

数日後文は椋梨家で開催される
香の会に招かれることとなり
文は、艶やかな正装をしています。

そんな文に、たまたま久坂玄瑞は鉢合わせます。

「出かけてまいります。
 後をつけるなど
 子供じみた振る舞いは
 おやめ下さいましね」

「誰が追うか!」

お互いに、出てくるのは
なぜか憎まれ口ばかりです。

そうは言っても、
久坂が着いて来ることを
期待しているのか・・
道中で振り返ってしまう文でした。

 


 

伊之助、久坂と飲む

小田村伊之助は、椋梨藤太より
幕府へ賛同の意見書を書くように
重ね重ね言われてますが
こればかりは承服しかねています。

この件について
もう一度家中で論議を尽くすよう
計らうことができないか
重臣・周布政之助を訪ねましたが
酒に酔っていて話になりません。

途方に暮れた伊之助は居酒屋へ行くと
一人酒を傾ける久坂に出会います。asake

「いつも心と裏腹なことをして、
 いたたまれん気持ちになるんです」

「そうして心を偽るうちに、
 えろう大事な、決して譲っちゃいけんもんも
 失おうてしまいそうで・・」

久坂は酒を飲みながら呟きます。

久坂の言葉は、
いまの伊之助自身の心情と重なりましたが
伊之助は久坂に言います。

「心を偽るなど、
 生きていく上では当たり前のことじゃ」

あたかも伊之助自身の自己弁護のようだった。

「決してまともに向き合うてはいけんことも
 世の中にはあるんじゃ。」

それを亡くなった父から学んだと伊之助は言う。

曲げられん己を抱えたまま死んだ父の生き様は
伊之助自身が否定していることであり、
そのために苦しんでもいた。

それを聞いた久坂は、じっと空を見上げていた。

「強い方なんですね お父上は・・
 曲げられん己を抱えたまま死ぬなど・・・
 すごいことです。
 そんなふうに生きて行けたら・・・」

父を肯定する久坂の言葉に
伊之助の心の中で凍りついていた何かが
溶け出したようでした。

 


 

毛利敬親へ進言

萩城では、毛利敬親が、
幕府への意見書について結果を尋ねます。

akurofune「通商条約については、
 さらに吟味の上で締結を・・」
という椋梨に皆賛同していました。

その時、突然、伊之助が
どうしても己を曲げることができず
進言を申し出ます。

「今一度意見書の内容をご吟味頂きたくお願い申し上げまする」

「今、異国の申すままに通商承諾しては、
 日本はいずれ清国の如く金銀と土地を収奪され
 異国の侵略を許してしまうことになります。
 決して条約を認めてはなりませぬ」

伊之助の言葉を遮ろうとする椋梨を制止し、
敬親は、伊之助に思うところを述べるよう促します。

御公儀は、我らに服従を求めているのではない。
意見を求めているのです。

ならば、諸外国の武威に屈しての
通商条約は時期尚早。

そのようにはっきりと申し上げることこそ
御公儀への何よりの忠義と存じます。

三方、海に囲まれた我が藩なればこそ
異国の脅威をつぶさに
心より御公儀に説くことができるのです。

そのように、この日本国に、
御公儀に尽くすことができるんは
我が藩をおいて他にございません。

今この意見書をおざなりのままに済ませれば
いずれ我が藩・・・この日本国の・・・
決して譲れぬ一大事を見誤ることになりますぞ !!

伊之助の進言を聞いた周布は
伊之助に賛同し、他の家臣たちも
次々と、これに続きました。

このことにより椋梨は失脚し
政務役から外れ、周布が後任となり、
もう一度意見書の作成をすることとなりました。

 

 

文と久坂玄瑞 結婚を決める

伊之助から手紙が松陰に届きます。

文面を読んだ松陰は
文と久坂の二人を呼び出し
伊之助の手紙を読みます。

  • 決して己を曲げられん男がおる。
    掲げた志を胸に暗い道をひたすら歩くことができる男じゃ。
  • 女がおる。温かく人を見つめ
    寒風にも決して折れん木のような女じゃ。

agenzui久坂と文のことで
二人はお似合い・・ということでした。

お前たち、夫婦(めおと)になれ

互いを思い合う気持ちさえありゃあ
 おまえたちは、きっとええ夫婦になれる
との松陰の言葉に

「謹んでお受けいたします」という文。

「ええんか !? 俺と夫婦やぞ」と確認する久坂。

「はい、夫婦です。」
と答える文に、嬉しそうな久坂。

こうして、文と久坂の結婚が決りました。
その時、文に「胸キュン」が訪れます。

仲睦まじい二人の様子に松陰も嬉しそうです。

 


 

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