江戸遊学と松下村塾 そしてフグの命題

                                         

第10話「躍動 ! 松下村塾」その1 からの続きです。

松下村塾の塾生というだけで、差別される扱いに
納得できない高杉晋作小田村伊之助の家を訪ねます。
そこには、久坂玄瑞も来ていました。

高杉と久坂は、伊之助に自分達の思いをぶつけます。

すると伊之助は二人に言います。

「お前達は、いつもそう言う。
 これはイヤじゃ。あれは許せん。

 じゃが、お前達が、誠に何かを為したという話は、
 俺は一度として聞いたことがない

 何かできると言うんなら、いつでもやってみたらええ。
 お前たちに出来れば・・の話じゃが」

それはあたかも、
松下村塾生を奮い立たせるために
言っているように聞こえます。

やりたいことを思い切りやれ !! ・・
あとは俺に任せろ・・と

けれども、若い二人は、伊之助に憤慨しながら帰るのだった。

 


 

フグを食べる

fugu塾生達は、フグを食べ
その美味しさに感動しています。

しかし、フグを食べない
松陰先生の真意が解せなく
塾生達は、不思議そうです。

そんな時、伊藤利助が声を掛けます。

伊藤は、農家の出という遠慮から
いつも皆からは一歩引いており、
この時もフグは食べていませんでした。

伊藤は、フグを食べるか食べないかの命題を
最初に出されてから、ずっと考え続けていて、
ふと気付いたとのことでした。

「ひょっとして・・
 これはフグの話じゃのうて
 人が真に恐れるべきは何なんか ?

 先生が問いたかったんは、
 そういう事なんじゃなかろうかと・・。

 死ぬ事。苦しむ事。臆病者と笑われる事」

そう言う伊藤に寅次郎は問います。

「では、フグを食べん僕は
 やはり死を恐れとると?」

「違うんですか?」伊藤が尋ねると

「僕は死など恐れとりません。」と、寅次郎は微笑みます。

「ならば、一体、何を!?(恐れているのですか)」

その会話を遮るナイスタイミングで
母・滝と亀が、団子を持ってきました。

 


 

青春の乱闘

それから、事件が起きます。

松陰先生の言葉から
己がなぜ江戸に憧れるのか・・
江戸から戻ったばかりのお船番のところに
江戸の話を聞かせてもらいに
稔麿は行っていました。

そうとは知らずに
稔麿を探しに来た文が稔麿を見つけ
稔麿から江戸の話を聞きます。

「理論だけじゃ見えん景色が
 稔麿さんには見えるんね。」

文からそう言われ、
稔麿にはヒントになったようです。

そんな時に、明倫館の若者達にからまれます。

明倫館の若者が、文を釣り竿で突いたため
稔麿が庇って止めます。

すると、下級武士が何だ・・とばかりに
稔麿が因縁をつけられているところに
高杉、久坂、伊藤が現れ
乱闘になってしまいます。

yuuhiよくある青春学園ドラマ風に言うと
セレブ進学校・明倫学院高校の生徒が
庶民の通う松下村学園の生徒をバカにして
やりたい放題・・・
やられている仲間を助けようと
ケンカになってしまう・・
そんな展開でした、。

事件に関わった塾生は
文之進より厳しく叱られます。

「蟄居を命じられた罪人の私塾など
 つけ入るスキを見せれば
 すぐにつぶされてしまうんじゃぞ・・・」

青春学園ドラマ風に言うと、
今度、問題を起こしたら、退学だぁ~!
みたいな感じです。

そして、文之進は、伊之助からの
稔麿の江戸遊学取消の書状を見せ、
出て行ってしまいます。

 

 

吉田稔麿の叫び

沈黙の後、稔麿は口を開きました。真剣なまなざしで・・・

「江戸へ行きたいんです。」

「江戸に参りたいんです。」

「今までの私は、学問をしても剣術に励んでも
 何程のモンではなかった。

 程々に優れ、程々に強く、
 それ以上、何をどう望んでいいのかわからず、

 江戸へ行けば、江戸へ行けば、
 それが満たされるんではないかと・・

 そんなええ加減な願いが潰されるんは当然です。
 そんな心掛けで江戸に行っても、何もできん。」

edo001「じゃが、今は違う。

 江戸でやってみたいことがあるんです。
 江戸の者がどねな暮らしをしとるか、
 何を食べ、どねの着物を着、
 どねなことに悲しみ、何に笑おてんのか・・

 そうしてこの国に何を望み、
 異国の文明を、どう恐れとるんか。

 書物の上の学問じゃない・・
 生きた人の暮らしを先生に
 皆に、つぶさにお伝えしたい・・・!

 より良い日本をつくりたい。
 その助けとなりたい」

「高杉さん、久坂さん、利助、野村、品川、寺島・・
 俺は松陰先生の弟子として、
 この塾の門人として江戸へ行きたいんじゃ・・・
 頼む!」

塾生達に土下座する稔麿。

そんな稔麿の思いを受け取り、塾生は一丸となり
次々と松陰先生に手をついて頭を下げます。

第10話「躍動 ! 松下村塾」その3
 へと続く

 


 

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