真田の郷

                                         

第3話「策略」その2 からの続きです。

一方、真田信繁は、丘の上から
ひそかに思いを寄せる
堀田作兵衛の妹・梅を見つめている。

そこへ高梨内記の娘・きりがやって来る。
信繁は、きりに箱を渡し、
梅に渡して欲しいと頼む。

 


 

淡い恋心と櫛

箱には櫛が入っていた。

以前、櫛を貰って
喜ばない女性はいない・・と
きりから聞いていた信繁は、
新府に来た商人から
櫛を買ったのだった。

面白くないきりは箱を
信繁に突き返すが・・
信繁は、懐から別の櫛を出して
きりに渡す。

それは、きりの櫛だった。

扱いに違いがあるが
悪い気がしなかったきりは
信繁を梅の元へ引っ張って行く。

梅の前では照れて櫛を渡せずにいた
信繁に、業を煮やしたきりが、
信繁から箱を奪い梅に渡してしまう。

箱の中には、自分が貰った櫛より
高価そうな櫛が入っており、
きりは内心、嫉妬する。

そんなことにも気が付かず
信繁は照れながら新府での様子を話し、
梅も照れながら信繁の無事の帰還を喜ぶ。

嫉妬に耐え切れず、
きりがその場を去ろうとすると、
梅の兄・作兵衛が帰って来る。

 


 

真田の郷を守る

作兵衛は、梅に、
家の中に信繁を案内するように促すが、
その時、作兵衛の仕事仲間の
与八が駆け込んで来る。

室賀領の山が戦で焼け
薪が取れなくなったため
室賀の農民が作兵衛たちの山に入って
勝手に抜き打ちをして
荒らされている・・との事だった。

それを聞いた作兵衛が
追い払いに行こうとすると
ここは真田の郷・・
私が守らなくてどうする・・
と、信繁も同行すると言う。

信繁の手を煩わせるようなことではない・・
と思っていた作兵衛は、
信繁の心意気に感激する。

問題の起きている山に到着した
信繁一行は、薪用の枝を伐っている
隣村の農民たちより上部に回りこみ、
作兵衛の合図により
一斉に駆け下り、圧倒して
敵を追い払うことに成功する。

同行した梅も果敢に敵に挑んでおり、
おとなしそうに見えても
やる時はやる梅に、信繁は感心する。

一方、きりは、
何もできずに見ているだけで、
おまけに、逃げていく敵とぶつかり
足をひねり、歩けなくなってしまう。

 

 

小山田茂誠との鉢合わせ

そんなきりを信繁は背負って歩き出す。

信繁の背中で幸せを感じるきりだったが、
突然、信繁が立ち止まり、きりは
乱暴に地面におろされてしまう。

信繁は、林の中で小山田茂誠と
出くわしたからだ。

その後、信繁は茂誠を
松と兄・真田信幸に引き合わせるが、
信幸は茂誠に切腹を申し付ける。

それだけは勘弁して欲しい・・との
姉・松の強い懇願に、
折れた信幸により
茂誠は見逃されるのであった。

 

 

のるかそるかの大勝負

いばらくすると、父・真田昌幸に
織田信長より「参上せよ」との
書状が届き、信繁が同行することとなる。

嫡男である信幸も行きたがったが、
生きて帰れる保証がない以上、
昌幸たちに何かあった時、
真田家を継がなければならないため、
真田の郷に残るよう昌幸より命じられる。

昌幸の思惑通り、信長が
真田家を臣下に迎えるか・・
のるかそるかの
大勝負が始まろうとしていた。

 


 

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